サンプルロースターを買ったけど、温度管理が難しいです。
どんな温度計が一番適しているのか知りたいです。
このような要望にたいして記事を書きました。
この記事の内容
- ユニオン・サンプルロースター に適した温度計とは?
- 3タイプの温度計を試してみた結果
- わたしが一押しする温度計とは?
サンプルロースターでいつも美味しくコーヒーを焙煎するためにはつぎのポイントを押さえる必要があります。
- 温度の管理
- 時間の管理
もうすこし詳しく説明すると4つのチェックポイントごとで温度と時間を管理することが大切です。
- 余熱の温度
- 水抜き完了時の温度と時間
- 1ハゼが始まる温度と時間
- 2ハゼが始まる温度と時間
コーヒーの焙煎の基本ポイントが詳しく知りたい方はこちらの記事で紹介しています。
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時間は時計やストップウォッチを使えば簡単にできます。
問題は、温度管理なんです。
今回は、サンプルロースターの温度管理に適した温度計ついて紹介します。
それではいってみましょう。
ユニオン・サンプルロースター に適した温度計とは?
サンプルロースターで温度を測るのはなかなか難しいです。
なぜなら、サンプルロースター は常にハンドルを回し続ける必要があるし、回しながらもテストスプーンで時々豆の状態を確認する必要があります。
つまり焙煎中は両手が常に忙しいのです。
このうえ温度も測ろうとするとさすがに無理があるし、ハンドルから手を離すと豆が焦げるので困ってしまいます。
焙煎機自体に専用の温度計がセットされていないので、後付けで温度計を用意する必要があります。
わたしなりに、色々試行錯誤し温度計も試してきましたので、ご紹介させていただきます。
わたしが使ってきた温度計
- 料理用デジタル温度計
- 熱電対デジタル温度計
- 非接触型温度計
わたしが使用してきた順番で紹介していきます。
温度計については、極力安価なものをご紹介しています。
温度計1:料理用温度計
わたしが最初に使用していたのは、料理用のデジタル温度計です。
温度計をサンプルロースター の口に挿入し固定しつづけることで、中の豆や空気の温度を測ることができます。
料理用温度計の特徴
- 温度計測が正確
- -50度〜300度まで温度計測が可能
- 温度計測には4〜5秒時間がかかる
ちなみに電池は1.5Vアルカリボタン電池です。
この温度計は正確な温度が計測でき温度も300度まで計測可能なのですが、サンプルロースター で使用するには問題もありました。
料理用温度計の問題点
- 温度計測に時間がかかる。
- ずっと片手で温度計を挿入しつづける必要がある。
正確な温度が計測できる反面、温度計測に数秒以上かかるため、常に温度計をサンプルロースター 内に入れておく必要があります。
これでは片手で常に温度計を固定しておく必要があり、サンプルスプーンを使うことができません。
自作で温度計用の台を作れば解決ですが、わたしはDIYが苦手なので断念しました。
これは大きな問題なので、温度計を片手で固定しなくてもいい温度計を試してみることにしました。
温度計2:熱電対デジタル温度計
続いて、熱電対デジタル温度計を購入し試してみました。
熱電対デジタル温度計の特徴はつぎのとおりです。
熱電対デジタル温度計の特徴
- センサーが基本的にはサンプルロースターの中に入れておける
- 温度計を手で持つ必要がない
- -50度〜1300度まで計測可能
この熱電対温度計もピンキリで種類がありましたが、お試しの意味もあり最安値のものを購入しました。
商品が到着
わたしはamazonで購入しました。 中国製です。
納品時の中身はこんな感じです。
説明書もついていますが、中国語で書かれていて理解ができませんでした笑
ちなみに電池は角形9Vです。
シンプルな構造なので、本体にセンサー部分を差し込んで、電池を挿入したら使用可能です。
ちょっとセンサー付近の舗装はちゃちに感じますが、お値段なりということで消耗品と割り切ります。
サンプルロースター にセッティング
温度計をサンプルロースター にセットしてみました。
そのままセンサー部分をサンプルロースター に入れるとハンドルを回す時にセンサー部分が暴れて不安定すぎたので、近くのテーブルに固定し経由させることにしました。
センサーを五徳に固定してサンプルロースターに入れている方もいるようですが、火元が近すぎて危険なので私は採用しませんでした。
これで、焙煎中は温度計を片手でもたなくても勝手に温度計測ができます。
実際に使用してみた感想
使用してみて、温度計に手が取られることはなくなったのですが、問題点もありました。
熱電対温度計の問題点
- サンプルスプーンを挿入するとセンサーが一緒に外にでてしまう。
- センサーの紐部分の劣化早い
サンプルスプーン挿入時にセンサーが外れる
焙煎中には時々、サンプルスプーンを挿入し豆の状態を確認する必要があります。
この時にサンプルスプーンとセンサーが接触し、サンプルスプーンと一緒にセンサー部分がサンプルロースターから外にでてしまうので面倒です。
もうすこしセンサーをしっかり固定できたらいいのかもしれませんが、改善の余地はありそうです。
センサーの紐部分は劣化が早そう
また、センサーをずっとサンプルロースター に入れっぱなしにしてハンドルを回しているので、紐の部分が摩耗してきています。
もともと頑丈な作りではないので、消耗品と割り切る必要はありそうです。
特に、サンプルスプーンと一緒にセンサー部分が外にでてしまうことは困っています。
結局、またセンサーを戻さないといけないので手がとられてしまいます。
この問題点を織り込んでいれば熱電対温度計で温度管理は可能ですが、もう一つ違う温度計を試してみました。
わたしの使用してきた温度計3:非接触型温度計
最後に試してみたのは、非接触型温度計です。
この温度計は、温度計のレバーを引いたら、赤外線センサーにより離れているところの温度もピンポイントではありますが測定できるものです。
非接触型温度計の特徴
- 離れていても温度測定が可能
- 温度測定時間が早い(0.5秒)
- 電池消費が少ない
- 片手は取られるが、一瞬だけ
基本的には1つ目で紹介した料理用温度計と同じように片手で温度計を持って測定する必要があります。
ただ、このタイプは温度測定時間が早いので(0.5秒で測定)、1瞬手を取られるだけですみます。
この非接触型温度計も様々な種類があるのですが、わたしはこの温度計を購入しました。
比較的安価なものを選びましたが、満足していますよ。
実際に使用した感想
使用した感想ですが、かなり良かったです。
何より、温度計測が1瞬でできるので、ほとんど手が取られなくなりました。
サンプルスプーンと交互で持ち替えたら、若干手が忙しくなりますが、スムーズに使用できます。
あえて問題点を挙げると次のとおりです。
非接触温度計の問題点
- 温度計測がピンポイントなので測定場所によって温度にブレがある
- 実際に測っているときの温度が見にくい
- 温度計を近づけすぎると蒸気の影響でセンサーが狂う
温度計測がピンポイント
写真のように赤い赤外線センサー部分の温度をピンポイントで計測してくるので、サンプルロースター 内のどこを狙うかによって温度にブレがあります。
これついては、狙うポイントを決めて1定にしておけばいいのでさほど大きな問題ではありません。
ただし、狙ったポイントによって大きく温度が変わります。(ロースターが回転しているから尚更狙撃ポイントが安定しない)
ある程度狙うポイントを絞って何度か狙ってみて答え合わせをする必要はでてくるので、この温度計ならではの経験値は必要になってくるとは思います。
わたしは真っ直ぐかやや下気味を狙うようにしています。
一発で測定せず、何度か測定して自分の予想に近い温度を採用しています。
計測中の温度が見れない
実際に使用しているときは、写真のようにデジタル部分が見えなくなるので、計測中の温度がわかりません。
またこれも、タイムラグは数秒の話なのでさほど大きな問題とは感じませんでした。
温度計を近づけすぎると狂う
温度計をサンプルロースターに近づけすぎると、サンプルロースターからの水蒸気の影響で温度計のセンサーがくるい、正確に温度が計測できなくなります。
この問題については、水蒸気が届かない位置で温度計を使用すれば解決します。
以上、幾つか使用上の注意点もあるもののとても使いやすい温度計だという実感でした。
わたしのおすすめする、サンプルロースター 用の温度計
以上のとおりわたしは3つのタイプの温度計を使用してきました。
わたしがおすすめする温度計は、非接触型温度計です。
理由は、一番スムーズに使用することができたからです。
サンプルスプーンと持ちかえないといけませんが、1瞬で温度計測をしてくれるので本当に重宝しています。
また、熱電対温度計もセンサー部分をもっとしっかり固定できたらいいのですが、現在はセンサーがサンプルスプーンと一緒に外にでてしまい使いにくいです。
このセンサーが外にでてしまう問題を解決できたら、温度計を手で持つ必要がないので一番使いやすい温度計になります。
見た目は一番雰囲気がでていて好きです。
追加情報
問題だった『温度センサーがサンプルスプーンと一緒に外にでてしまう問題』については、センサーを思い切ってサンプルロースター奥にまで入れてしまうことである程度解決できました。
わたしと同様に、センサー部分の不安定さでお困りの方は是非、思い切って奥にまでセンサーを入れて試してください。
もちろん完璧ではありませんが、ある程度は安定するはずです。
では今回は以上になります。