デカフェ(カフェインレスコーヒー)ってどんなものなのですか?
健康に良いって聞いたけど、美味しいの?おすすめのデカフェはありますか?
このような疑問に対して記事を書きました。
この記事の内容
- デカフェ(カフェインレスコーヒー)とは??
- デカフェの製法
- デカフェ(カフェインレスコーヒー)のメリットとデメリット
- おすすめのデカフェコーヒー豆
こんにちは、コーヒーおたくです。
わたしはコーヒーが好きすぎる現役焙煎士 & JSFCA認定のコーヒーソムリエです。
デカフェ(カフェインレスコーヒー)ってご存知ですか?
コーヒーに含まれる「カフェイン」は、とりすぎると健康に良くないことがわかり、デカフェ(カフェインレスコーヒー)がとても注目をされています。
でも、カフェインを抜いたら味や品質が良くないのでは?と思われる方も多いと思いますので、このデカフェ(カフェインレスコーヒー)について詳しく解説していきます。
コーヒーを飲みすぎると起こりうる健康のリスクについてはこちらの記事で紹介しています。
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デカフェ(カフェインレスコーヒー)とは??
まずは、デカフェ(カフェインレスコーヒー)とはどういうものなのか、確認していきましょう。
- デカフェ・・本来、カフェインを含む飲食物からカフェインを除去したもの、または本来、カフェインを添加する飲食物にカフェインを添加しないもの
- カフェインレス・・カフェイン含有量が少ないもの(日本においてはカフェインが10%以下のもの)
- ノンカフェイン・・カフェインを全く含まないもの
つまり、デカフェとは、本来カフェインが含まれるコーヒーから何らかの方法でカフェインを除去したもので、カフェインレスコーヒーとは、カフェインを取り除き含有量が少なくなっていることを意味します。
ただし、カフェインレスコーヒーとデカフェは、日本では「カフェインが10%以下のもの」と決められています。
(参考:レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約)
つまり、デカフェもカフェインレスコーヒーも、わずかではありますが、カフェインが含まれていることになります。
ノンカフェインは、カフェインが全く含まれていない飲料等を指すので、妊婦さんや授妊婦さんにも安心ですね。
カフェインがわずかでも気になる人は、ノンカフェインを選ぶようにしましょう。
現在、カフェインを取り除く方法としては、カフェインレス・コーヒーの木の開発と、コーヒーの生豆からカフェインを除去する方法がありますが、カフェインレス・コーヒーの木の開発(遺伝子組み換え)については、実用化に至っていません。
デカフェ(カフェインレスコーヒー)の抽出方法
このコーヒーからカフェインを取り除く方法(抽出方法)は、大きく4種類あります。
カフェインを取り除く方法
- 有機溶媒抽出
- 超臨界二酸化炭素抽出
- 水抽出
- ウォータープロセス
デカフェは知ってたけど、こんなに製法があったなんて、、こんがらがってきました。
製法によって味や品質も変わってくるので、チェックが必要です。
有機溶媒抽出
コーヒーの生豆を、薬(有機溶媒)に浸してカフェインを取り除く方法です。
メリットとしては、ローコストでのカフェイン除去が可能です。
それはつまりコーヒーの料金も安価になるということです。
反対にデメリットとして、薬(有機溶媒)が直接生豆に接触するので健康面での不安が残ることと、カフェイン以外の旨味・香味成分まで取り除いてしまうことです。
つまり人体に有害である可能性があるので、日本では販売が禁止されています。
超臨界二酸化炭素抽出
超臨界二酸化炭素を利用してカフェインを除去する方法で、最も新しいカフェインの抽出法です。
具体的には、超臨界流体(二酸化炭素に圧力と温度を加えてできる、気体と液体と両方の性質を持った状態)をコーヒー生豆に通すことで、生豆からカフェインだけを除去します。
メリットは、薬を使用しないので最も安全な方法であることと、カフェイン以外の成分流出が最も少なく、味や風味が落ちないことです。
デメリットは、この抽出法はコストが高いのでコーヒー豆も割高になりがちです。
水抽出
水を使ってカフェインを抽出する、比較的安全な抽出方法です。
生豆を水槽に入れて、カフェインを含む成分を抽出し、抽出した成分を有機溶媒に浸してカフェインのみを取り除き、残りの成分を再び生豆に戻します。
つまりカフェインを2段階抽出します。
メリットとしては、コストが安くなることと、直接有機溶媒に生豆を接触させないので人体にも比較的安全で、成分流出も少ない点です。
デメリットは、間接的に有機溶媒を使用するので、若干の不安が残る点と、やや味や風味が落ちるです。
ウォータープロセス
水抽出と同じかと思いきや、こちらは完全に薬(有機溶媒)を使用しないので、とても安全性が高い製法です。
コーヒー生豆を水に漬けてカフェインを含む成分を抽出し、抽出した成分からカフェインだけを濾過で取り除き、残りの成分で満たされた水の中にコーヒー生豆を入れることで、カフェインだけが抽出されるという仕組みです。
少しややこしい話ですが、水のみでカフェインを根気強く抽出する方法ってことです。
このウォータープロセスの主流は次の2つで、やや製法が異なるものの水のみを使用する安全性は同じです。
ポイント
- スイスウォータープロセス
- マウンテンウォータープロセス
どちらかというとスイスウォータープロセスの方がよく聞きますね。
メリットは、有機溶媒を使用しないので、健康面で安心なことと低コストだということです。
デメリットは、若干の成分流出はあるので、やや風味・味が抜けてしまうことくらいです。
コスパ・安全面・味の面で優れ、現在、もっとも主流な抽出方法です。
おすすめは、「ウォータープロセス」「超臨界二酸化炭素抽出」
カフェイン抽出方法のうち、おすすめの抽出方法は、「ウォータープロセス」または「超臨界二酸化炭素抽出」です。
参考にそれぞれの抽出法を列記してみました。
抽出方法 | 味 | 安全性 | コスト |
有機溶剤抽出 | 低 | 中 | 低 |
水抽出 | 中 | 中〜高 | 低 |
ウォータープロセス | 中 | 高 | 低 |
超臨界二酸化炭素抽出 | 良 | 高 | 高 |
安全性が高いことを必須条件とした上で、「コストは高いけれど味がいい超臨界二酸化炭素抽出」か「味風味はやや落ちるけれどコストが安いウォータープロセス」を選択することをおすすめします。
それぞれの特徴を把握して選んだらいいと思いますよ。
デカフェ(カフェインレスコーヒー)のメリットとデメリット
デカフェ(カフェインレスコーヒー)のメリットとデメリットは次のとおりです。
メリット/デメリット
メリット | デメリット |
|
|
デカフェ(カフェインレス)のメリット
カフェインを気にしなくていい
デカフェ(カフェインレス)のメリットは何といっても「カフェインを気にせずコーヒーを楽しめる」点にあります。
コーヒーに含まれるカフェインは、飲みすぎると健康に良くないと言われ、飲みすぎるとさまざまな症状が起きる可能性があります。
- 不眠
- 頭痛
- 自律神経の乱れ
- めまい
- 嘔吐、、、etc,,,
このコーヒーを飲みすぎることでの健康面でのリスクについては、こちらの記事で紹介しています。
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この健康面に影響を与えない1日のカフェイン摂取量は、健康的な成人男性で「1日400ml」だと言われています。
つまり、コーヒー3杯分です。
コーヒー好きにとって、1日で3杯はきついよー
デカフェやカフェインレスコーヒーだと、この1日何杯までかということを意識しなくても良くなるので、健康的にコーヒーを楽しみやすくなりますね。
ポリフェノールは残っている
コーヒーにはデメリット以外にも健康に嬉しい「ポリフェノール」がたくさん含まれています。
このポリフェノール(クロロゲン酸)は、抗酸化作用があるので美容にいいことのほか、がん・糖尿病・動脈硬化にも有効だと言われています。
デカフェ(カフェインレス)になっても、カフェイン以外の成分は残っているので、この嬉しいポリフェノールの効果を受けることができます。
コーヒーのメリットとして、ダイエットに効果があると言われていますが、詳しくはこちらの記事で紹介しています。
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デカフェ(カフェインレス)のデメリット
デメリットは、通常のコーヒーよりも「脱カフェイン」に手間とコストが必要なので価格も高くなりがちです。
そして、カフェインも適正な量を摂取するならば、脳の活性化、ダイエット効果、筋肉疲労の回復効果というメリットもあるのですが、デカフェ(カフェインレス)ではこのカフェインのメリットもなくなります。
そして最大のデメリットは、やや味や風味が抜けておとなしい味になので、生粋のコーヒー好きには物足りなくなることです。
コーヒー好きとして、一番譲れないのはこの部分ではないかと思います。
コーヒーをなぜ飲むのか?? それは健康効果もさることながら、やっぱり美味しいからなので、求めていた味が味わえないのは相当厳しいですね。
このように、カフェインが気になるけど、少しでも美味しいコーヒーを味わいたい方は、味の落ちにくい製法(超臨界二酸化炭素抽出、ウォータープロセス)を確認して購入することをおすすめします。
まとめ
今回の記事をまとめます。
- デカフェ(カフェインレスコーヒー)とは、カフェイン含有量が少ないコーヒーのこと。
- デカフェのメリットは、健康的にコーヒーを楽しめること
- デカフェの最大のデメリットは、味や風味がやや落ちること
- デカフェ(カフェインレスコーヒー)を選ぶ時は、超臨界二酸化炭素抽出かウォータープロセスがおすすめ
コーヒーを健康的に楽しむなら、1日3杯までにするか、デカフェ(カフェインレス)を試してみましょう。
またおすすめのデカフェ(カフェインレス)を発見したらお知らせしますね
それでは今回は以上です。