将来、開業も視野にコーヒー豆の焙煎を行いたいのですが、おすすめの焙煎機はありませんか?
いきなり本格的すぎる焙煎機は難しいので、比較的小型のタイプが知りたいです。
このような疑問に対して記事を書きました。
この記事の結論
- 現役焙煎士がおすすめする業務用小型焙煎機5選
- おすすめ焙煎機をそれぞれ紹介
- わたしが次に購入するならこの焙煎機だ!
今回は、現役焙煎士であるわたしが、比較的導入のしやすい業務用小型焙煎機について紹介していきます。
実際にわたしが使用している焙煎機も含まれていますよ。
導入しやすいといっても本格的なものばかりなので、十分にコーヒー豆の販売も行うことはできます。
将来的にコーヒー豆の販売も視野に入れて焙煎機を選びたい人におすすめの記事となっています。
その他初心者用の家庭用焙煎機が知りたい方はこちらで紹介しています。
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(初心者向け)現役焙煎士がおすすめする家庭用コーヒー焙煎機7選
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現役焙煎士おすすめ!業務用小型焙煎機5選
では早速、おすすめの焙煎機についてみていきましょう。
おすすめ業務用小型焙煎機一覧
※スクロールできます。
メーカー | KALDI | Aillio | ハマ珈琲 | Sandbox Smart Japan | FUJI ROYAL |
焙煎機名 | Fortis | Bullet Roaster R1V2 | HCR-1000 | Sandbox Smart R2 | R-101 |
焙煎容量 (生豆時) |
600g | 1kg | 1.25kg | 550g | 1kg |
熱源 | ガス | 電気 | ガス | 電気 | ガス・炭火 |
焙煎方式 | 半熱風/直火 | IH | 半熱風 | 電熱直火 | 半熱風/直火 |
価格 | 約20万円 | 約59万円 | 約74万円 | 約35万円 | 約150万円 |
特徴 | チャフコレクター別売り
ガスコンロが必要 コスパ高 |
200V電源が必要
PCと連動 セミオート焙煎 コスパ高 |
ハマコーヒーで実際に使用
本格的装備 コスパ高 |
冷却機、排煙支援装置別売り
100v電源で可 スマホと連動 セミオート焙煎 |
国内トップシェア
圧倒的信頼性 堅牢で格好いいボディ |
リンク | HP | HP | HP | HP | HP |
(価格はR5.3地点でのものです。)
どの焙煎機も独自の特徴があるので、一つ一つチェックしていきましょう。
それぞれの焙煎機の特徴
おすすめ1:KALDI Fortis
おすすめの業務用小型焙煎機は、 KALDI Fortisです。
おすすめポイント
- 圧倒的コスパの高さ
- PCとも連動可能
- Amazonで購入可
いまいちポイント
- チャフコレクターは別売り
- ガスコンロは別途購入する必要あり
- メンテナンスがしにくい
KALDI Fortisは、韓国製の焙煎機で、最大の焙煎容量は600gとはいえ、圧倒的なコスパの高さです。
国産の焙煎機で同スペックのものを探すと倍近く必要です。
焙煎機 | KALDI Fortis | FUJI ROYAL Discovery | Sandbox Smart R2 |
焙煎容量 | 600g | 250g | 550g |
価格 | 約20万円 | 約60万円 | 約35万円 |
ところどころ作りが荒いと感じることはあります。
実際にわたしも購入してから気になった部分はプチ改造してようやく満足がいく焙煎ができるようになりました。
このKALDI Fortisを実際に使ってみてわかった感想や気になる点については別で記事を書きました。
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(一年使用)現役焙煎士がコーヒーの焙煎機(KALDI Fortis)の感想をレビュー
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ガスコンロは別途、自分で購入する必要がありますが、カセットコンロでも焙煎ができるのはメリットかもしれません。
わたしがKALDI Fortis用に使用しているカセットコンロについては、別途紹介しています。
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本格的な焙煎は可能で、業務用焙煎機としても十分に活躍してくれるでしょう。
わたしも随分とお世話になっています。
このKALDI Fortisは、私が実際に使用している焙煎機なので、性能については自信をもっておすすめできます。
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現役焙煎士が使用するコーヒー焙煎機(KALDI Fortis)を紹介します。
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ただし、別売りチャフコレクターはマストアイテムなので、必ずセットで使用しましょう。
チャフコレクターがないと排気コントロールがしにくいので、細かい調整ができなくなります。
このKALDI FortisはAmazonでも取り扱いがあるので、参考にリンクを設置しておきます。
PCと連携させて焙煎データをロギングしたい人は、データロガー温度計を選択する必要がありますよ。
おすすめ2:Aillio Bullet Roaster R1V2
(出典:Aillio日本代理店:ノーザンコマーシャルオンラインショップ)
おすすめポイント
- PC連動(火力、排気、ドラム速度まで調節可能)
- プロファイルの記録、比較、再生が可能
- セミオートで焙煎可能
- コスパの高さ
- チャフコレクターも内蔵
- コンパクト(W31cm,D59cm(75cm),H42cm)
- お洒落なデザイン
- 熱源はIH
いまいちポイント
- 200V電源(電気工事が必要となる)
- 排気が強いという情報も
- ROAST TIMEが英語表記
- ユーザーが少なく情報があまりない
Aillio Bullet Roaster R1V2は、PCと連動できる電動式焙煎機です。
製造は台湾ですがデザインはデンマークという、とてもお洒落で近未来的なフォルムです。
しかも特筆するべきは、コンパクトな点と圧倒的にコスパが高い点です。
1kg焙煎可能で約59万円という価格は、FUJIROYALの1/2〜1/3程度であり、驚きの価格です。
しかもPCと連動ができて、火力、排気、ドラム回転速度まで調整ができてしまいます。
専用ソフト「ROAST TIME」を使用するとデータロギングによるプロファイルの作成、プロファイルの比較、プロファイルの再生によるセミオート焙煎(過去のプロファイルデータを再生することによる自動焙煎)が可能です。
また、電気焙煎機は豆の内部に熱が通りにくいという欠点がありますが、熱源はIHなので豆の内部にも十分熱が通るようにしてあり、電気式焙煎機の革命時とも言える存在になっています。
チャフコレクターが別売りの焙煎機も多い中、チャフコレクターも内蔵されているのもありがたいですね。
ただし、200v電源なので、コンセント設置工事が必要であったり、ROASTTIMEが英語表記なので分かりづらいという欠点もあります。
この辺は使用ユーザーが増えてくるにつれて情報も増えてくるとは思いますが、現在は情報も少ないのが残念ですね。
コスパが高い点とコンパクトな点は特にありがたいですよね。
おすすめ3:ハマ珈琲 HCR-1000
(出典:煎りたてハマ珈琲HP)
HCR-1000は、Youtubeでお馴染み「煎りたてハマ珈琲」さんが自社制作・販売されている1kg用の焙煎機です。
実際にハマ珈琲では、自社制作されたHCRシリーズ焙煎機で自家焙煎されているのでその性能は折り紙付きです。
おすすめポイント
- コスパが高い
- 注文後制作
- 本格的焙煎機と同様のスペック
- ハマ珈琲でも使用している信頼性
- Youtubeでメンテナンス方法、組み立て方が解説されている。
- メンテナンス、修理しやすい構造
いまいちポイント
- 特になし
本格的焙煎を始めたいけれど大手の焙煎機は高すぎると感じている方に向けて開発された焙煎機です。
焙煎機、ガスバーナー、冷却箱、ダンパー、サイクロン、本格的焙煎機としての装備がすべて備わっています。
そのうえガス式焙煎機の中ではトップクラスの低コストを実現されています。
HCRシリーズとFUJI ROYALの比較
焙煎機名 | HCR-1000 | HCR-6000 | HCRー12000 | FUJI ROYAL R-101 |
焙煎容量 | 1kg | 6kg | 12kg | 1kg |
価格(税込) | 737,000円 | 1,750,000円 | 2,750,000円 | 1,463,000円 |
このように、ガス式焙煎機で同等のスペックを持つFUJI ROYALと比べてみても、その圧倒的なコスパに驚かされてしまいますね。
また、Youtube上でも解説動画やメンテナンス方法も詳細に解説されていますので、気になる方は動画での確認をおすすめします。
動画でもハマ珈琲さんの誠実さが伝わってくるので、信頼できますね。
開業を視野に焙煎機を導入したいけど、なるべくコストを抑えたい。。このような方にピッタリな焙煎機ではないでしょうか。
あえてデメリットをあげるとすると半熱風式しか選べないことくらいでしょうか。
おすすめ4:Sandbox Smart R2
(出典:Amazon HP)
Sandbox Smart R2は、クラウドファウンディングサイト「MAKUAKE」で5,000万円以上の支援を受けたスマホ連動電動焙煎機です。
おすすめポイント
- スマホ連動(火力、排気、ドラム速度まで調節可能)
- スマホワンタッチで簡単焙煎
- プロファイルの記録、比較、再生が可能
- セミオート焙煎可能
- 低動作音
- 手入れが簡単
- 100v電源
いまいちポイント
- 冷却機、排煙支援機が別売り
- スマホでしか操作できない
- 目視、匂いでの焙煎度合いの確認が難しい
電気式焙煎機で900wの遠赤外線による焙煎ができます。
操作はスマホアプリでタッチするだけで、スマホで火力、排気、ドラム速度まで調節できてしまいます。
またプロファイルを記録でき、セミオート焙煎までできてしまうので素人でも簡単に高度な焙煎ができてしまうのが魅力的ですね。
反対に、スマホでしか操作ができないので、慣れるまでが大変かもしれません。
焙煎容量も550gと十分なので、これから焙煎を始めたい方のエントリー機としておすすめできます。
ただし、冷却機、排煙支援機は別売りなので、全て揃えるとややコスパは悪くなるかもしれません。
焙煎容量は550gでKALDI Fortisと同程度です。
ガス式ならKALDI、電気式(セミオート)ならSandboxではないでしょうか。
おすすめ5:FUJI ROYAL R-101
(出典:FUJI ROYAL HP)
FUJI ROYAL R101は、国内において圧倒的信頼性とトップシェアを誇るFUJI ROYALの1kg用焙煎機です。
焙煎を始めた人なら誰しも一度はFUJI ROYALに憧れを抱くのではないでしょうか。
わたしも可能なら最も欲しい焙煎機です。
おすすめポイント
- 圧倒的信頼性
- 国内トップシェア
- 堅牢で格好いいボディ
- 高いクオリティ
いまいちポイント
- コスパが高いとは言えない
品質、信頼性、格好よさについては最早いうことはありません。
(出典:FUJI ROYAL HP)
ガス圧計、ダンパー調整バルブなどいちいち格好良すぎます。
ずばり性能・堅牢さ・格好良さを求めるなら、FUJI ROYALにしておけば間違いはないでしょう。
問題は、その価格の高さです。
同じクオリティで価格が半額程度のHCR -1000や、Aillioのような焙煎機が登場している現在において、価格の高さはデメリットとなってしまいます。
憧れをとるか現実を取るか難しい問題です。
わたしが次に購入するならこの焙煎機だ!
現在、わたしは2代目焙煎機として、かれこれ3年以上、KALDI Fortisを使用しています。
このKALDI Fortisのお陰で本格的焙煎ができていますし、本当に購入して良かったと思っています。
でも、次なる焙煎機購入を検討しています。
次の焙煎機を検討している理由
参考に、わたしが次の焙煎機を検討している理由を紹介します。
次の焙煎機を検討する理由
- メンテナンスがしにくい
- 焙煎量が追いつかない
- 1kg焙煎機への憧れ
KALDI Fortisは、コスパと実用性がとても優れた焙煎機なのですが、作りがやや荒い面がありメンテナンス時に機体をバラすのが怖いです。
ネジが脆かったり、機体を再度組み立てるのに毎回苦労しています。
また、ありがたいことに焙煎量が増えてきた結果、600gの焙煎量では追いつかなくなってました。
600gでも十分なのですが、1kg焙煎できた方が焙煎の手間もへりますね。
あとは純粋に1kg焙煎機への憧れです。
1kgからがプロって感じがしますよね。
次に購入を検討している焙煎機
そして次に購入を検討している焙煎機は次のとおりです。
次に購入するならこれ
理由は、本格的装備を備えた1kg焙煎機であることに加え、コスパがとても高いからです。
本当はずっとFUJI ROYAL R-101が欲しかった。 何なら今でも憧れています。
でもやはり開業後にどれほど利益が見込めるかわからない以上、半額以下で同程度スペックの焙煎機があるとなると選択肢から外すこととなりました。
2つの焙煎機を比較すると
Aillioの方がセミオート焙煎やプロファイル管理がしやすいという点で革新的であり優れています。
でも、改良されてIHなったとはいえ、電気焙煎機の焙煎クオリティと購入後の耐久性にやや不安が残ります。
焙煎のクオリティと購入後の耐久性・メンテナンスのしやすさではハマ珈琲(HCRシリーズ)の方が圧倒的に信頼がおけるので、HCR-1000を視野に入れて資金を貯めようと考えています。
ハマ珈琲さんの焙煎教室では実際にHCRシリーズを使えるので、参加して使ってみるのもおすすめですね。
まとめ
現役焙煎士が「開業」も視野に入れたい方におすすめする業務用小型焙煎機は次のとおりです。
※スクロールできます。
メーカー | KALDI | Aillio | ハマ珈琲 | Sandbox Smart Japan | FUJI ROYAL |
焙煎機名 | Fortis | Bullet Roaster R1V2 | HCR-1000 | Sandbox Smart R2 | R-101 |
焙煎容量 (生豆時) |
600g | 1kg | 1.2kg | 550g | 1kg |
熱源 | ガス | 電気 | ガス | 電気 | ガス・炭火 |
焙煎方式 | 半熱風
直火 |
IH | 半熱風 | 電熱直火 | 半熱風
直火 |
価格 | 約20万円 | 約59万円 | 約74万円 | 約35万円 | 約150万円 |
特徴 | チャフコレクター別売り
ガスコンロが必要 コスパ高 |
200V電源が必要
PCと連動 セミオート焙煎 コスパ高 |
ハマコーヒーで実際に使用
本格的装備 コスパ高 |
冷却機、排煙支援装置別売り
100v電源 スマホと連動 セミオート焙煎 |
国内トップシェア
圧倒的信頼性 堅牢で格好いいボディ |
リンク | HP | HP | HP | HP | HP |
どの焙煎機もそれぞれ強み(特徴)が異なるので、どれを選んでも本格的な焙煎は可能だと思います。
ただし、資金に余裕がある方や特定の焙煎機に対してこだわりがある方を除き、できるだけコスパが高い焙煎機からの導入をおすすめします。
理由は、あくまで今回の焙煎機は業務用としてはエントリー機になるので、豆売りが軌道に乗ったりすると焙煎容量の大きい焙煎機に買い換える可能性があるからです。
わたしも本当はFUJI ROYALが欲しいのですが、コスパの面から次はHCR-1000購入を検討しています。
それでは今回は以上です。